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大手ホテルグループである阪神阪急ホテルズの直営ホテルで提供されたストレートジュースは、1杯1400円もしたそうです。しかし、これを注文したお客さん(1104名分:ホテル発表)は”フレッシュジュース”のメニューを見ています。フレッシュジュースは、絞りたての果汁を指しますから、注文後に厨房で果物をジューサーに掛けジュースを絞っていると想像するでしょう。まさかパック詰めされたストレートジュースをコップに移されて出てくるとは、1杯1400円の価格からも思わないでしょう。今、これがメニュー偽装表示問題の1つとして報道されています(ホテル側は偽装でなく誤表示と説明しています)。
さて、同じくジュースの話しですが、この半年ばかり朝食には必ずジュースを飲むようにしています。銘柄は、愛媛の”ポンジュース”です。
これは別にブランドこだわりがあるわけではなく、数年前からパン食の時にポンジュースが1杯添えてあったことが始まります。
ポンジュースは、オレンジ果汁と国産の温州みかんの果汁をブレンドした、濃縮還元の100%ジュースです。味に癖がなく、起床後の水分補給として体にも良さそうなので続けています。*濃縮還元:輸送コスト削減のために果汁の水分を抜き取り、生産工場で再び同量の水を付加する方式
このポンジュース、1リットルペットボトルの定価は336円です(えひめ飲料のホームページより)。かつては、近所のスーパーQIで1本278円で買っていましたが、もう1件の少し離れたスーパーGCでは1本243円なので、最近はこちらで買っています。
毎日消費するものなので多少の労力は許容しようと、1週間に2回ほど2本買ってレジ袋で持ち帰っていました。これでよしと思っていました。
先日、何となくAmazonのサイトでポンジュースを検索すると、なんと6本入りの1リットルボトルが送料込みで1385円、1本231円の計算になります。昼にネットで注文すると翌日朝に6本入り1ケースが自宅に届きました。
今このブログを書きながら、価格.comでポンジュースを検索しました。1本200円(正確には199.5円)の最安値標示、しかし送料が最低580円かかりますので、トータルでは最安値にはなりません。
ここで恐るべしAmazonを思い知らされますが、これだけの安値で販売できるのには(もちろん利益も確保し)、理由があると思います。
私の仮説ですが、以下の5つが挙げられます。
① 卸問屋を介さずに直接Amazonがメーカーから仕入れている。
② 箱に”入出荷時開封厳禁”のステッカーが貼ってあるので、単品販売でなくケース販売用である。すなわち、工場出しから顧客まで一切商品に手を掛けていない(中身の検品もしない)。
③ Amazonが得意とする入出荷業務のコスト削減により、管理コストがミニマムである。
④ 配送コストは包括契約をしているヤマト運輸にて吸収、したがってAmazonにとって損はなく最安値での価格提供が可能。
⑤ 魅力ある価格であるため販売量も多く、メーカーへの仕入れ交渉において優位に立てるため、更なる販売量増加によって利益を増やしている。
少々ケチ臭くなりますが、私の飲むポンジュース、1杯約250mlで60円弱になります。
前述のホテルのストレートジュースが1杯1400円、私が買う6本入りケース(24杯分)と比較するのはとの反論もありそうですが、少なくとも中身が明らかなものを考えれば価格以上の差が消費者にとってあると思います。そう、価格=信頼とは限らないのです。